鹿島建設-狛江市:地域農業「CSA」設立。地元栽培ホップで地ビール製造
都市と農業の親和性にゼネコンの専門技術を加味
大手ゼネコンの鹿島(鹿島建設(株):東京都港区 押味至一社長)が、都市の再生・活性化の一環として、東京都狛江市や市内商店などと組み、地元栽培のホップを使った地ビールの販売などに一役買っています。
都市と緑、都市と農業は、実は親和性が高く、ゼネコンの専門技術も生かせる分野。企業の社会貢献と大げさに構えずとも、できることは多々あります。
500リットルが2週間で完売に
今年9月下旬。狛江市内の飲食店や酒屋約10店舗が、地ビール『KOMAE C.S. Ale』を発売しました。330ミリリットル瓶で490円(税別)。15リットル樽など合計500リットルを製造し、2週間ほどで完売しました。地元栽培のホップの自然な苦みが好評でした。
地域で農業を支える「CSA」
実施主体は、鹿島と狛江市が平成27(2015)年に設立した「狛江版CSA発足準備協議会」。CSAとは「コミュニティー・サポーティッド・アグリカルチャー」の略で、地域で農業を支えることをいいます。
小学校でホップを栽培。環境教育も
地域で農業、というのが面白い。今年は市内の小学校や地域センターなど9カ所で6月からホップを栽培し、9月に収穫してビールを作りました。栽培中、ホップを遮熱用の緑のカーテンとして使ってみるなど、環境教育も行っています。それを「ビジネス」にしたことも面白い。
自分たちで生産した農作物を加工し、ビールという付加価値を高めることで、持続可能なビジネスが生まれます。こうした発想を、子どもたちに学んでもらうのもよいと思います。
企業と街の距離を縮める好取り組み
販売ビールは、1本当たり30円を市内の緑化促進費用として還元します。同協議会はほかに、羊に市内農地を除草させたり、市内のカフェで出たコーヒーかすを使ったキノコ栽培を行ったり、多様な活動を展開中。企業と街との距離がぐっと縮まった、よい取り組みだといえます。
[2016.12.15]
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 鹿島建設-狛江市:地域農業「CSA」設立。地元栽培ホップで地ビール製造
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.h-yagi.jp/mt5/mt-tb.cgi/2728
コメントする