メルカリ:出版取次トーハンとタッグ。書籍やCDに特化したフリマアプリで新刊販売へ
メルカリ×トーハン、フリマで新刊を
流通の変革は、書籍販売の世界にも及んでいます。通常、中古品を売買してきたフリマアプリで、新刊を購入できるようになります。メルカリ((株)メルカリ:東京都港区 山田進太郎CEO)が、漫画など新刊書籍販売で出版取次大手のトーハン((株)トーハン:東京都新宿区 藤井武彦社長)と組み、今夏にも提供を始めます。好きな作家の本は新刊で、試しに読み中古でなど、購入時の選択肢が広がります。
書籍やCDなどに特化
具体的には、メルカリの子会社ソウゾウ((株)ソウゾウ:東京都港区 松本龍祐社長)が、書籍やCDなどに特化したフリマアプリ「メルカリ カウル」で新刊本を取り扱うことから始めます。メルカリは個人間で中古本などを取引しますが、この取引に、新刊販売を加えるのです。新刊本の配送は、トーハンが外部の宅配業者に委託します。
書店を訪れない層へのアプローチ狙う
出版市場は、1990年代をピークに減少を続け、トーハンの平成28(2016)年3月期の売上高は5年前に比べて1割ほど落ち込んでいます。書店の減少にも歯止めがかかりません。書籍の流通量を確保するため、新たな取引先を開拓する必要性に迫られており、メルカリに注目しました。メルカリは主力アプリで国内4500万件のダウンロードがあり、10代や20代といった若者の利用が多い。トーハンにすれば、普段書店を訪れない層にアプローチしたいわけです。
書店経由ルートだけでは生き残れない
アマゾンジャパン(アマゾンジャパン(合):東京都目黒区 ジャスパー・チャン社長)などのネット通販が台頭し、取次大手も、従来の書店を経由するルートだけでは生きていけません。流通革命は今後も、どんどん変貌していくでしょう。
●関連記事:「アマゾンが試験的に本の値引き販売を開始。出版市場に刺激を与える起爆剤になるか」[2016.1.4配信]
[2017.6.9]
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