日立製作所:AIとウエアラブル端末で社員に「幸福感」を。600人実験で大きな成果
AIが高めてくれる「幸福感」
人工知能(AI)の可能性は、どこまで広がるのでしょうか。日立製作所((株)日立製作所:東京都千代田区 東原敏昭社長)は、「H」と名付けたとAIと、名札型のウエアラブル端末を活用して、仕事の労働生産性を高める技術を開発しました。いわば、幸福感の高まる働き方をAIでつくりだしたのです。検証を重ね、組織活性化ツールとして実用化を目指します。
法人営業部では受注額が11%もアップ
日立は長年、人の「幸福感」について研究を続けてきました。今回、分析に用いるデータ取得には、社員が首からぶら下げたウエアラブル端末を活用。各種センサーが内蔵されており、社員の身体の動きなどから組織の活性度を数値化します。法人営業部門の約600人で実験したところ、AIによる分析に基づいて働き方を改善した部署では、製品・サービスの受注額が目標を平均11%上回る大きな成果をあげました。AIが皆をハッピーにしました。
組織の活性度を高めるアドバイスをスマホに配信
科学的な検証は続きます。身体のわずかな揺れなどを加速度センサーで捉え、赤外線送受信機で誰と対面しているか検知したり、ビーコン(無線発信機器)などで会議の参加人数や時間、出退勤や出張などの行動記録も計測したり。それらがAIのデータとなり、AIは、組織の活性度を高めるのに有効な従業員ごとのアドバイスを作成して、スマートフォン(スマホ)の専用アプリで毎日配信します。使い方次第で、働き方が大きく変わるでしょう。
心身の健康管理を制した企業が勝つ
「朝のうちに相談や質問をすると、仕事がはかどりやすいようです」「会議であなたの意見を提案してみましょう」「デスクワークに集中できる環境をつくりましょう」。社員の心身の健康管理を制した企業が勝つ時代です。夢のある、面白い試みを、人間主体で実践してほしいと思います。
●関連記事:「不動産業界:人工知能(AI)、情報技術(IT)/ローン借り換えアプリ、中古物件の適正価格を透明化」[2016.11.14]
[2017.7.18]
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 日立製作所:AIとウエアラブル端末で社員に「幸福感」を。600人実験で大きな成果
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.h-yagi.jp/mt5/mt-tb.cgi/2965
コメントする