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URの特別借受賃貸住宅、99%が赤字30億円!総額13兆円の赤字にUR改革か、再び白紙か問われる政府の行政革新会議

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7年後には100億円の赤字を試算
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会計検査院は、UR(Urban Renaissance Agency:都市再生機構)が昨年度、民間のマンションを借り賃貸する特別借受賃貸住宅83団地のうち99%に当たる82団地が赤字であることを指摘。損失は、約30億円に上り、試算では今後、平成32年度までに累積赤字が100億円に膨らむ恐れがあることを示唆しました。
特別借受賃貸住宅は、個人や民間企業の所有地にマンションを建設し建物を譲渡した後、オーナーがURから借受料を受け、分割で建設費を返済。URは土地を取得することなく賃貸事業ができるメリットがあり、都市部の住宅不足解消に昭和63年から建設されています。

赤字要因:満室想定のまま契約更新、実態は空室率2割
特別借受賃貸住宅が赤字となった要因は、URの前身である住宅・都市整備公団などがオーナーと契約した際に満室を条件に借受料を設定。実態は、空室が発生しており家賃収入は十分に得られず赤字化。昨年度の空室率は約19%と高く、中には半数以上が空室の団地もあることが指摘されました。
URは、平成19年に合理化から独立行政法人としたものの、契約更新時に借受料の減額など交渉も行われないまま事業を廃止することを決定しましたが、全ての契約が終わるのは平成32年度となります。このまま赤字体質を継続させるのか早急な対策が必要です。

タワーマンション賃貸で民業圧迫の批判
政府の行政改革推進会議は10月11日、マンションや団地などUR改革についての第1回作業部会を開催。金利上昇機運が高まるなか約13兆円の有利子負債を抱えるUR改革が独立行政法人改革の最大の山場となります。URは最近では、都心のタワーマンションの賃貸とおいしい仕事も手がけ民業圧迫の批判も高まっています。
一方、UR賃貸住宅は保証人や礼金、更新料なども不要と、低所得者や高齢者、外国人など移住する物件も多く反発も予測されます。部会では、運営は民間に任せるなど上下分離案などが検討されます。

リノベーションで新たなニーズの汲み取りも
かつて昭和30年代には大型の団地計画が相次ぎ、建築家らが研究を重ねキッチンやリビングなど団地は、日本の暮らしのスタンダードを作り上げたとも言えます。時代の流れとともに単身者や子供のいない夫婦なども増え、現代のニーズを捉えるため民間企業と共同でリノベーションする団地も増えています。
UR改革は、第1次安倍政権時代から、改革案と白紙撤回を繰り返してきた経緯があります。どこまで本腰をいれURを改革できるか、部会議長となる安倍首相は、この流れを拡大するには民間の協力頼りとなるでしょう。


[2013.11.5]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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