首都圏マンション発売戸数3割増!フラット35適用物件96%、消費税引上げ反動にらみ頭金0でも購入可能に
契約率は8割超え、平米単価は1割増
不動産経済研究所は8月12日、7月の「首都圏マンション市場動向」を発表。7月に発売されたマンションは、前年同月から31.6%増の5,306戸と大幅に増加。契約率も81.6%と4ケ月ぶりに80%を超えました。1戸当たりの平均価格は5,128万円、平米当たりの単価は72.7万円と前年同月から12.2%アップしました。
特に20階以上の超高層マンションは、前年同月の249戸から1,561戸と大幅に発売が増加。契約率も90.8%と前年の71.9%から大幅に改善しました。
発売物件の96%にフラット35が適用
地域別では、東京都区部が3,124戸と全体の58.9%を占め、都下も合わせれば62.7%を東京都が占めます。即日完売も11物件961戸と全体の18.1%に上り、フラット35の登録物件戸数は全体の95.9%に当たる5,089戸でした。この先の金利上昇を見据え全期間固定型金利の住宅ローン、フラット35の利用が今後も増加傾向にありそうです。
国土交通省は8月10日、フラット35の利用において現在、物件額の9割とした融資の上限を、来年度より撤廃する方針を示しました。来年4月に予定される消費税率引き上げ対策として、頭金なしで住宅購入費用の全額借入を可能とし、不動産市場を活性化し、住宅を流通させる狙いです。
消費税増税の対策にフラット35の融資率10割へ
不動産業界では、消費税増税時の駆け込みニーズの反動減を懸念し支援策を求める声が上がり、国土交通省でも対応が必要と判断。平成21年6月以来、融資率を9割から10割に引上げる方針です。一方、頭金が用意できない人も購入できることにより、貸し倒れの増加を懸念する声も上がります。
米国では、信用力の低い人にもほぼ無審査で高利の住宅ローンを組ませたサブプライムローンにより、返済不能に陥る人が急増。滞納額は増加し、差し押さえも増え住宅価格は下落。世界に金融危機を与えたリーマン・ショックの原因ともなりました。
消費税増税後には住宅ローン利用者に30万円給付
国土交通省では、融資率引上げに当たり、借り手の審査を厳格化するなど貸し倒れが起きにくくする対応策も検討。また与党では消費税増税の際、年収510万円以下のローン利用者を対象に最大30万円を給付することを決定しています。
今年1月~7月の首都圏マンションの累計発売戸数は、前年同期から19.5%増加。今後の金利上昇や地価、住宅資材の高騰など懸念し、住宅購入意欲は高まりを見せます。今年は当初予想の5万戸を2,000~3,000戸上回る勢いです。
[2013.8.15]
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