首都圏新築マンション価格上昇!東京都区部の平均価格は6千万円超えで「高い!」
発売戸数は3ケ月ぶりに増加
不動産経済研究所は12月14日、今年11月度の「首都圏(1都3県)のマンション市場動向」を発表。11月の首都圏マンションの新規発売戸数は3,366戸と前年同月から14.6%増加、3ケ月ぶりに増加に転じました。契約戸数は2,287戸と、発売に対し購入した割合を示す月間契約率は5.4ポイント上昇し67.9%でしたが、好不調の分かれ目とされる70%を4ケ月連続で下回っています。
同時に発表された近畿圏での11月の新築マンション発売戸数は、1,582戸と前年同月から19.9%減り、減少は3ケ月ぶりとなります。ただ、契約戸数は、1,229戸で月間契約率は77.7%と好調でした。新築マンション市場は、東が増加、西が減少となりました。
マンションニーズは東京都区部、価格も上昇
首都圏の新築マンションの1戸当たりの平均販売価格は、5,551万円と前年同月から7.6%上昇。5ケ月連続で前年同月を上回っています。首都圏のマンションニーズは東京都区部のシェアが高まっているため都心回帰の動きが続いており、価格も上昇傾向です。
国税庁が今年7月に公表した平成29年分の路線価は、東京・銀座の最高地でバブル絶頂期を超え、国土交通省が9月に発表した同年の基準地価は三大都市圏(東京・大阪・名古屋)の住宅地で0.4%上がり、住宅地の地価上昇は4年連続です。
土地価格が上昇傾向にある中、建築資材の高騰や、人手不足による賃金上昇などが住宅価格上昇の圧力となり懸念されます。
東京都区部の新築マンション平均価格は、6,258万円と前年同月から10.4%上昇。住宅ローンが低金利であるとはいえ、賃金が上がらぬ状況で誰もが購入できとは言い切れません。住宅は、世帯収入で購入することが一般的になりつつあります。
7千万円の横浜の新築マンション、倍率1.4倍で即日完売
マンション価格は上昇傾向であっても11月は、東京・墨田区の3戸が平均価格5,048万円、横浜・港北区の40戸が7,004万円、埼玉・浦和区の84戸が6,425万円で即日完売となっています。いづれも最寄駅や商業、公的施設から近くであることが共通点となっています。港北区の40戸の新築マンションの購入倍率は1.4倍に達しています。
どのような人たちがこのような新築高額マンションを購入できるのか、購入者の年齢や年収、勤続先、勤続年数、家族構成など、参考としてデータの公表があってもいいとは思います。ただ、無理はせず、見栄を張らず、返済計画を十分に考慮し、将来的なことも検討し購入することが最も重要となります。
首都圏新築マンションの販売戸数は、12月には前年同月の販売戸数が6,911戸であったことから7,000戸を見込んでいます。
共働きでマンション購入、子どもできたら預けられる?
マイホームを世帯収入で購入する例として一般的なのは夫婦共働きでしょう。アベノミクス推奨の「女性の力」がマイホーム購入にもつながりますが、子どもの待機児童が数万人待ちでは意味ありません。
住宅ローンを組む場合、夫婦互いが住宅ローンを組む場合もあれば、収入合算で組む場合もあります。収入合算では夫婦だけでなく親や子どもとの合算も可能となります。住宅ローンを組む場合には、この収入要件が最も大切な肝となり、貸し手である銀行など金融機関の審査も厳しくなります。
ただ、現代の日本は核家族化が急速し、結婚の晩婚化、3組に1組が離婚と、住宅購入に関しての環境は良いとはいえません。課題は、男女の出会いからであり地方自治体でも出会いのイベントを開くほどで、数多いシニア層にとっては懸念となっているでしょう。
●関連記事:「首都圏マンションの年間契約率68.8%。好不況目安の70%を7年ぶりに割る」[2017.2.18配信]
[2017.12.20]
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