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食品ロス推計642万トン!/モッタイナイ精神を取り戻すリサイクルのビジネス

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食品ロス推計642万トン。コメの収穫量に迫る
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「モッタイナイ」という言葉で思い出すのはアフリカ・ケニアの農家で生まれた女性ワンガリー・マータイさんです。日本人の価値観が称賛されたものですが、実際の食料品の扱いは、実は、かなり酷いものです。食べ残しや賞味期限切れなど、まだ食べられるのに捨てられている国内の「食品ロス」は推計で642万トン。国内の主食向けコメの収穫量788万トンに迫る量です。こうしたなか、モッタイナイ精神を取り戻すリサイクルの動きが、各業界でビジネス化しています。

廃棄弁当を養鶏場で再利用
セブン&アイ・ホールディングス((株)セブン&アイHD:東京都千代田区井阪隆一社長)傘下のセブン-イレブンジャパン((株)セブン-イレブンジャパン:東京都千代田区古屋一樹社長)は、コンビニエンスストアで廃棄となった弁当やおにぎりなどを、養鶏場などの飼料に再利用しています。

リサイクルの発想を飼料へ
注目すべきは、リサイクル業者に期限切れの原材料を廃棄したにもかかわらず、処理せずせず横流ししていた産業廃棄物処理業者が摘発されました。業界では一般的だった産業廃棄物処理業者に委託していた処理を、8月に変えた点です。食品リサイクルを手がけるアルフォ((株)アルフォ:東京都千代田区熊木浩代表取締役)や、配合飼料メーカー、フィード・ワン(フィード・ワン(株):神奈川県横浜市 山内孝史社長)と連携した、新たなシステムを確立しました。

リサイクル飼料での鶏卵が弁当に
具体的には、東京都と埼玉県のセブンイレブン1300店の売れ残り食品を、アルフォがリサイクル処理し、配合飼料の原料となるフライドミール変えます。それをフィード・ワンが引き取って配合飼料を製造する。
飼料は、セブンの弁当生産を手掛ける業者の養鶏場に卸され、生産された鶏卵が再び、親子丼やカツ丼などのチルド弁当の材料に生まれ変わるのです。いわば、廃棄弁当の「循環」。循環型社会のコンセプトが広まっていますが、その一形態と言えるでしょう。

イオンはすべての堆肥を食品ロスから加工
イオン(イオン(株):千葉市美浜区岡田元也社長)も、食品の残りを堆肥として加工し、自前の農場で使う取り組みを始めました。今年6月、イオン兵庫三木里脇農場の11.2ヘクタールの農場にまいた堆肥約60トンは、すべてが自社グループの店舗から回収したものでした。

[2016.09.17]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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