東京モーターショー60周年! 今年は機能性能と安全性能を前面に打ち出した技術が満載。
環境性能と安全性能が前面に
東京ビックサイトで開催された「第44回東京モーターショー2015」。世界の自動車メーカーが出展する夢の競演です。今年は、「環境性能」と「安全性能」を前面に打ち出した世界最先端の技術が目を引きました。先進国を中心に車離れが進むなか、この2つは最重要なポイントです。
世界で初公開の車両76台、日本で初公開の車両68台が参集しました。日本勢はなかなか好調で、「トヨタ自動車」は、燃料電池車(FCV)のコンセプト車「FCVプラス」を堂々のお披露目。開発テーマ、「電力を『つくる』と『あげる』」で、駐車中は車がそのまま発電機となり、自らつくった電気を、他の自動車や地域の電力網にも供給できるという優れものです。
人工知能がドライバーの体調まで感知!
「ホンダ」も、新型のFCVを公開。水素燃料をフル充填した走行可能距離は700キロメートルを超え、他社を圧倒しました。大人5人が乗れる広々としたスペースは、燃料電池などを小型化し、ボンネット内にコンパクトに収納した成果です。「日産自動車」は、電気自動車(EV)「リーフ」をベースにした自動運転車でデモ走行を披露し、多くのファンを集めました。
安全性能面でも、目をみはる技術が登場しました。日産自動車のコンセプト車「IDSコンセプト」は、自動運転モードに入ると、ハンドルを収納してしまいます。人工知能(AI)を使って、ドライバーの体調まで感知する驚きの先端技術です。「富士重工業」の「スバル・ヴィジヴ・フューチャー・コンセプト」は、高速道路での自動運転や自動駐車を実現させました。1954年に始まった東京モーターショーは、今回が60周年。入場者数は、ピークだった91年当時(200万人)から減少傾向ですが、日本の自動車産業の底力を新ためて目にした気がします。
[2015.11.16]
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