経団連,冬のボーナス5%増の84万円!アベノミクスの恩恵受け伸び率はバブル期水準
リーマンショック前の水準に迫る支給額
経団連は12月19日、大手企業の年末ボーナスの最終結果を発表。157社の平均妥結額は、前年比5.26%増の84万8,405円となりました。伸び率は、バブル期だった平成2年以来24年ぶり。平均妥結額もリーマンショック以前の水準に迫りました。円安・株高を背景に、製造業が牽引役となり、18業種中15業種で前年実績を上回りました。
経団連の第1回集計では,伸び率は5.78%増となったものの、新たに電力が加わり増加幅を押し下げました。
公共事業で潤う「鉄鋼」前年比24%増
前年から大きく伸びた業種をみると,公共事業で潤う「鉄鋼」が前年比24.53%増や、「セメント」の同17.53%増と2桁伸びをみせました。金額では、円安の恩恵を受け「自動車」が95万8,580円と最も高く、「私鉄」「機械金属」が続き、ともに90万円台をのせました。「セメント」など4業種では、金額でも平成20年末の水準を上回りました。
プラスだった業種が8からほぼ倍の15に伸び,業績回復のすそ野が広げる現状を映し出しました。
楽天調査:「ボーナス満足していない」7割超え
年末年始を控え,ボーナスを有効利用し旅行や買い物などの消費が期待されるものの、現状は厳しくあります。
楽天市場は、全国の20〜60代の男女500人を対象に「年末年始の過ごし方・お金の使い方」に関するネット調査を実施。支給されたボーナス額について「あまり満足していない」が40.7%が最も多く、「まったく満足していない」が30.3%と7割以上がボーナス額に満足していないことがわかりました。年末年始に使う予算については、「5万円未満」が35.6%と最も多く、「10万円未満」の26.5%が続きました。大企業では増加がみられるものの、世間の消費への実感は低いままです。
中小:ボーナス支給企業は6割、支給額は27万円
一方,中小企業は組合組織率も低く労使交渉自体が実施されないケースも多いのが実態。直近の収益状況や業況がボーナスに反映されすい傾向です。
大阪シティ信用金庫が発表した「平成26年中小企業の冬季ボーナス支給状況」によると、ボーナスを支給する企業は前年比2.1%増の58.3%と3年連続増加したもののリーマンショック前の71.4%の水準を依然下回ります。1人当たりの平均支給額は,前年比0.75%増の27万4,483円と、経団連調査企業との大きな開きを露呈することとなりました。
[2014.12.29]
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 経団連,冬のボーナス5%増の84万円!アベノミクスの恩恵受け伸び率はバブル期水準
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.h-yagi.jp/mt5/mt-tb.cgi/1973
コメントする