ゲーム機を世界で1億台売った男、異能の経営者・任天堂の岩田聡社長が55歳で逝去。国内外から追悼のメッセージが寄せられる。
ゲームを愛し、愛された天才
任天堂社長の岩田聡(いわた・さとる)さんが、7月11日、胆管腫瘍のため逝去されました。55歳。ゲームを愛した、若き、異能の経営者でした。
2000年に取締役として同社に入社。42歳で社長に就くと、「ゲーム人口の拡大」を掲げ、タッチペン操作の携帯型ゲーム機『ニンテンドーDS』(04年)、や体感型のコントローラーが特徴の据え置き型ゲーム機『Wii(ウィー)』(06年)などを、世界中で累計1億台以上売りました。各界の関係者、ファンからの惜しむ声が伝わっています。
万感の思いのこもった「ありがとう」
「Thank you for everything, Mr. Iwata.」。
長年ゲーム業界のトップを目指して任天堂とせめぎあってきたソニー・コンピュータエンタテインメントは、『プイステーション』のツイッター公式アカウントを通じて、短く、簡潔な、万感の思いを込めたメッセージを贈りました。
「ゲームを愛し、市場を牽引してこられたリーダーシップに敬意を表し、ご冥福を心よりお祈りする」(『プレイステーション』の生みの親で、ソニー・コンピュータエンタテインメントの久多良木健・元社長)
「開発者出身ながら、経営面でも能力を発揮され、異質の経営者だった」(ゲームソフト大手『カプコン』の辻本憲三会長)
「ほんとうは、まだ、なんにも信じてないんだけどね。ひょいっとメールがきて、食事の約束とかしそうな気がしている」(岩田社長と親交があったコピーライターの糸井重里さんが、ウェブサイトで)
新戦略推進中の途上で
追悼の声は、国内外のツイッター利用者やフェイスブック利用者の間でも、文字通り溢れかえっています。「55歳は若過ぎる。素晴しいゲームを作ってくれたことに感謝の気持ちしかない」「岩田社長、私の子供も任天堂のゲームのファンでした」「私は今45歳だけど任天堂のゲームは90年代からずっとこよなく愛してきました」......。
近年は業績が伸び悩んでいました。14年1月、「人々のクオリティ・オブ・ライフ(生活の質)を楽しく向上させる」と宣言し、新戦略を推進中の、途上の死。心からお悔やみ申し上げます。
[2015.7.23]
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