メタンハイドレード:次世代の国産エネルギー資源として期待。業界主要50社連携で開発。
業界主要50社が連携、技術開発急ぐ
エネルギーの安全保障が永遠の課題である、日本。次世代の国産エネルギー資源として期待される「メタンハイドレート」の商業化に向けて、千代田化工建設(千代田化工建設(株):神奈川県横浜市 澁谷省吾社長)や、日揮(日揮(株):神奈川県横浜市 川名浩一社長)など業界の主要50社が連携し、4月、専門組織を立ち上げることになりました。海底掘削などの技術開発を急ぎます。
石油に代わる「燃える氷」
メタンハイドレートは、分解すると天然ガスの成分のメタンガスが得られる氷状の塊のことで、「燃える氷」と呼ばれます。日本海などの海底の地層に埋蔵されているとされ、石油に代わる次世代資源として、関連事業も含めて期待が高まっています。平成29(2017)年度予算案では、メタンハイドレートの商業化を目指す研究開発や石油天然ガス開発に向けた地質調査に242億円が新たに計上されましたが、商業化を巡っては、抽出や輸送などコスト面の課題が指摘されています。
2023年以降の商業化目指し官民一体で開発
新設の専門組織は、政府の全面協力も取り付けたうえで、4月に第1回会合を開く予定です。掘削や輸送に必要な技術や、コスト抑制策といった情報を参加する企業間で共有しつつ、必要な技術を持ち合う企業同士の連携を深めます。平成35(2023)年以降の商業化を目指しており、政府の総合海洋政策本部の有識者会議がまとめる提言に盛り込み、官民一体の開発につなげます。
EEZに100年分のメタンハイドレード?
日本は、燃料の大半を中東などからの輸入に頼っており、主要国の中では最もエネルギーの自給率が低い。これは、国家の安全保障にかかわる重要な問題です。日本が採掘や調査を自由にできる排他的経済水域(EEZ)内には、国内で消費する液化天然ガス(LNG)の100年分のメタンハイドレートが眠っているとの試算もあり、大いに期待したいところです。
●関連記事:「世界初!海底から天然ガス「メタンハイドレート」採取成功!実用化への技術確立に一歩前進」[2013.3.22配信]http://www.h-yagi.jp/00/post_230911.html
[2017.3.29]
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