トヨタ世界初!東京モーターショーへ燃料電池車出展!水素充填は3分、航続距離は500km以上
自社開発の新型燃料電池搭載「FCVコンセプト」
トヨタ自動車は11月5日、平成27年に発売する次世代燃料電池車の試作車「トヨタFCV(Fuel Cell Vehicle)コンセプト」を今月23日から一般公開される東京モーターショーに出展することを発表。セダンタイプのボディに小型、軽量化された自社開発の新型燃料電池や高圧水素タンクを床下に配置。水素はガソリン給油並の3分で充填でき、実用航続距離は500kn以上を達成します。
トヨタは、平成23年の前回ショーに続き、「FUN TO DRIVE, AGAIN」を訴求。FCVコンセプトほか次世代スペースミニバン、次世代タクシーなど4台を世界初公開します。
ハイブリッド技術応用「トヨタFCHV」の性能を向上
燃料電池車は、水素と酸素を化学反応させ電気をつくる燃料電池が動力源。トヨタが、ハイブリッド技術を応用し早期普及を目指して平成14年から燃料電池ハイブリッド車「トヨタFCHV」を日米で限定販売。これまで燃料電池車開発で実績をつくってきました。
平成20年には、特定ユーザー向けに「トヨタFCHV-adv」を発売。課題であった1回の水素充填の航続距離を約330kmから約830kmまで向上させることに成功。実用上、支障のない走行性能を実証しました。
課題のコストダウン、販売価格は試作車の20分の1を目指す
FCVコンセプトの課題となるのはコスト削減やさらなる小型・軽量化、燃料電池の耐久性向上などが残ります。特に気になる販売価格は、燃料電池や水素タンクなどシステム全体で「トヨタFCHV-adv」の10分の1までコストダウン。本格的な販売に向けコストをさらに20分の1以下にすることを目指し、開発を進めるとしています。
FCVコンセプトは、平成27年までに水素インフラが整備される見込みの大都市周辺で一般ユーザー向けに販売される予定です。
電気自動車はインフラ進まず足踏み状態
次世代エコカーを巡り日産や三菱自動車などEV(電気自動車)が先行するものの、航続距離の不安やインフラ整備が思うように進まず足踏み状態。さらに軽自動車などガソリン車の燃費向上が普及を弱めています。
燃料電池車の開発ではトヨタがBMWと、ホンダはGM(ゼネラルモーターズ)と提携。世界シェア獲得に開発が活発化しています。普及に向け水素ステーションなどのインフラ整備も課題になるものの、燃料電池車で世界をリードできるか日本の技術は着実に向上しています。
[2013.11.9]
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