訪日外客数、6月に過去最高3割増、上半期は2割増の495万人!今年目標1,000万人もアジアでは外客受入数8位
閑散期の6月、円高、LCC就航など相乗効果で訪日90万人
日本政府観光局は7月24日、6月の訪日外客数が90万1,000人と前年同月から31.9%増加したことを発表。6月としては昨年の68万3,000人を大きく上回り過去最高となりました。円高是正やLCC(格安航空会社)を利用した格安ツアーの供給、新規路線就航、さらに震災の風評の改善、海外でのプロモーションなど相乗効果で閑散期の6月に大きな伸びを見せました。
国別では、台湾からの訪日が前年同月比80.6%と急増し、ベトナムが同78.5%、香港が69.0%、シンガポールが64.2%と驚異的に増加。主要国のほぼ全てで前年を超える一方、唯一、中国だけは同21.4%減と相変わらず敬遠気味です。
上半期、5年前の記録を更新、過去最高の495万人
6月の訪日外客数の発表を受け今年上半期(1月〜6月)の累計は、495万5,000人と前年同期から22.8%増と大幅に増加。これまで過去最高だった平成20年の上半期の訪日外客数433万7,000人を大きく上回りました。
7月以降、東南アジアなど向けにビザ(査証)の大幅な緩和措置が追い風となり、今年の訪日外客数1,000万も視野に入ってきました。上半期でもベトナムやインドネシアなどからの訪日が前年から約5割増加するなど、減少する中国からの訪日客数を補っています。
政府目標、今年1,000万人、3年後1,800万人、17年後には3,000万人
政府は、訪日外客数を今年1,000万人、平成28年には1,800万人を誘致する目標を掲げ、6月の成長戦略では17年後には3,000万人を目指すとしました。この目標達成には、爆買い、爆食の中国からの訪日客を増やし、チャイナマネーを取込み成長戦略へ繋げることも必要です。
昨年1年間に訪日外客が国内で消費した金額は約1.1兆円。一人当たりの消費額では中国がトップです。1,800万人を取り込めば約2兆円となり、少子高齢化で国内ニーズが先細りの日本にとって経済効果は大きくあります。
増加する台湾から22万人、韓国21万人、減った中国は9.9万人、人口割合から見れば・・・
昨年から約8割急増した台湾からの6月の訪日客数は22万7,000人。約4割増えた韓国は21万1,500人。一方、中国からは約2割減っても9万9,000人と人口割合から見れば中国からの訪日客数は絶対的に少なく、反日や尖閣諸島問題がなくてもさほど増加は見込めません。
訪日外客の受入れでは、日本は世界で30位。アジアでも中国や韓国、タイにも劣り8位です。これまで様々なプロモーションやツアー企画、優遇策など講じられ、訪日外客数の回復が見られるものの、海外から見ればまだわずか1,000万人です。リピート率の高い日本を最初に行ってみたい国にするため、外国人の目線でさらなる日本の魅力を伝える必要がありそうです。
[2013.8.6]
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