消費者物価指数が上昇!7ケ月連続プラス、格安スマホ通信料も影響大
前年同月から物価0.5%上昇
総務省が8月25日に発表した7月の消費者物価指数は、前年同月から0.5%上昇し100.1となりました。電気代などエネルギー関連が上昇の追い風となっています。プラスとなるのは7ケ月連続です。
消費者物価指数とは、消費者が購入する製品やサービスなどの物価の動きを把握するための指標で、毎月総務省から発表されています。7月の100.1は、価格変動の多い生鮮食品を除いた500品目以上の価格を集計し、算出されています。
消費者物価指数は、指数の変動により物価が把握できるため、国民の生活水準を示す指標の1つとなっています。
日銀、金融緩和政策もまだ効果でず
消費者物価指数は、国民のお金回りが良くなり製品やサービスを購入する人が多くなれば上昇率は高まり、逆にお金回りが悪くなると購入する人が減り、上昇率が下降する傾向にあります。
日銀では、大規模な金融緩和を4年前から行っており、物価の上昇率2.0%を目指していますが、消費者の節約志向の改善にはまだ届いていません。
スーパーやコンビニエンスストアでは、根強い消費者の節約志向から日用品や加工食品など値下げする動きが広がっており、プライベートブランド化などコスト削減で値下げ原資を捻り出している状況です。
ビールやコメ、牛肉も値上げで物価指数は上昇
7月の上昇の要因には、エネルギー関連が中心でしたが、6月に値上げしたビールやコメ、牛肉なども後押しとなっています。生鮮食品では、イカが前年から17.3%も上昇するなど魚介類全体で上昇傾向にあります。
一方、下落で目立つのは家賃や通信料で、KDDIの格安プラン導入で8月の通信料は前年から5.4%下落しました。7月の2.3%下落からマイナス幅が拡大しています。携帯電話料金値下げの影響が、今後の物価指数に響きそうです。
格安スマホのシェア、急拡大
総務省では、消費者物価指数に格安スマートフォンの料金を反映させることを検討しています。格安スマートフォンのシェアは、平成26年4月には0.6%でしたが今年3月時点で7.4%に拡大しました。利用者が増えたことで総務省は、指数算出において無視できないと判断しています。
携帯電話の通信料が消費者物価指数全体に占める割合は、生鮮食品を除くベースで2.4%と、家賃や電気代などに続く大きさになっており、物価全体に与える影響も大きくなっています。今後の格安スマホプランなど各社の競合が予測されます
●関連記事:「政府・日銀の目論み通り、東京都区部の消費者物価指数2.7%上昇!ベアアップでも追いつかぬ賃金」[2014.4.29配信]
[2017.9.19]
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