ソーシャルレンディング活発化。貸し付け型クラウドファンディング。新規実行額は404億円に急増推計
ソーシャルレンディング活発化の予感
平成29(2017)年、日本で活発化しそうな1つが、欧米で普及している「ソーシャルレンディング」です。インターネットなどを通じ、投資家と、資金を得たい人を仲介する仕組みのこと。ネットなどで目的を提示し、中小企業や個人から小口資金を集める「クラウドファンディング」は広く知られていますが、これはその一種で、「貸し付け」の形を取り、主に投資目的で運用されます。
注目される背景は資金の運用難
クラウドファンディングは、金銭などの対価を求めない「寄付型」、投資対象の商品やサービスを対価として受け取る「購入型」、投資色が強い「貸し付け型」に分かれ、ソーシャルレンディングは、その3番目。投資利回りは年5%以上のものが多く、銀行のマイナス金利など資金の運用難を背景に、注目されるようになりました。矢野経済研究所は、平成27(2015)年度に約322億円だった新規実行額が、平成28(2016)年度には、約404億円に急増すると推計しています。
クラウドファンディング大手が参入
クラウドファンディング大手のキャンプファイヤー((株) CAMPFIRE:東京都渋谷区 家入一真社長)は今年春、この事業に乗り出します。昨年12月、その資金として、3億5000万円を調達しました。ライフネット生命保険の創業に関与した著名な投資家、谷家衛氏を会長に迎え、貸金業と第2種金融商品取引業の登録を目指すとしています。
不動産業からベンチャー、中小企業へ
これまでのソーシャルレンディングは不動産業への投資が中心でしたが、ベンチャーや中小企業に資金が流れるようになれば、既存の金融機関では対応が難しかった小口の資金需要に応えるサービスになるかもしれません。
利回り5~8%、登録者は数万人
ほかに、有力なのは、maneoマーケット(maneoマーケット(株):東京都千代田区 瀧本憲治社長)が平成20(2008)年から運営する「maneo」。ロードスターキャピタル(ロードスターキャピタル(株):東京都中央区 岩野達志社長)が子会社のロードスターファンディングを通じて平成26(2014)年から運営している「Owners Book」など。いずれも利回り5~8%をうたい、ユーザー登録数は数万人に上っています。
●関連記事:「広がるフィンテック②:資金調達の新手法「クラウドファンディング」、中小ベンチャー企業に活力」[2016.09.27配信]
[2017.1.16]
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: ソーシャルレンディング活発化。貸し付け型クラウドファンディング。新規実行額は404億円に急増推計
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.h-yagi.jp/mt5/mt-tb.cgi/2761
コメントする