川崎重工:相棒のような協調型ロボット「デュアロ」、年産4000台目指す
「相棒」と呼べる協調型ロボット
産業用ロボット、生産支援ロボットは、実に夢のある分野です。さまざな形態の試行錯誤が続いていますが、そのなかで、人の隣で作業ができる「協調型ロボット」という発想が出てきました。川崎重工業(川崎重工業(株):東京都港区 金花芳則社長)が開発した「duAro(デュアロ)」。2本の腕を使い、人の作業を容易に置き換えられる「相棒」です。
必要なスペースは人間一人分
デュアロは、一見、かわいらしい小動物のよう。表面は白く柔らかい素材で覆われており、人に対する威圧感は一切ありません。人間一人分のスペースに設置でき、本体から水平に伸びた2本のアーム(腕)が連動し、部品の組み立てなどを行います。その作業の緻密さは目を見張るレベルで、自動車部品組み立てから、弁当の詰め込み作業までこなせるといいます。
初心者でも使えるコンセプトがミスを防ぐ
コンセプトも、秀逸です。いわく、「誰でも簡単に造れ、使えるロボット」。デュアロの仕事をチェックする作業者は、手元のタブレット(多機能携帯端末)を使いますが、「Aのボルトを取って、取り付ける」など表示がシンプルで、初心者でも扱えます。これにより、作業者がミスをするのを防ぎ、重点的に指導が必要な工程に人をさくなどの効率化も図れます。
2017年に4000台の生産目指す
デュアロの生産スペースは約220平方メートル。一人ひとりの作業スペースを小さく、有効に使えるよう配置し、工場内の小さなエリアで作業が完結するようにしました。生産開始から1年余りですが、平成28(2016)年末には、月産320台を製造。平成29(2017)年度は、国内で4000台の生産を目指します。人件費が世界的に高騰するなか、こうしたロボットが世界を席けんするかもしれません。
●関連記事:「航空機生産の現場に改革の予感! 熟練工頼みだった工場で続々ロボットを活用。競争力のあるシステムへの脱皮が求められる」[2015.7.17配信]
[2017.2.18]
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