事業再生・会社再建・M&A・事業譲渡・会社分割・経営改善・債務・連帯保証問題に立ち向かうセントラル総合研究所・八木宏之のブログ

代々木ゼミ27校中20校を閉鎖、リストラ700人規模!予備校から不動産ビシネスへ大胆な転換は計算済み?

このエントリーをはてなブックマークに追加  

3大予備校、少子化に勝てず
140908_1.jpg
大手予備校の代々木ゼミナールを運営する高宮学園は8月25日,全国に27ケ所ある校舎のうち20ケ所を来年3月末で閉鎖することを発表しました。昭和32年に開校した代々木セミナールは、駿台予備学校や河合塾と並び3大予備校と呼ばれ人気講師の獲得で大型教室に徹夜で並ぶ受験生もいたほどの人気。しかし、少子化に伴い大学受験生は減少。受験生の現役志向の高まりもあり予備校の最も上客である浪人生は減少し経営を圧迫しました。

受験人口、22年で41%減,予備校生は84%減少
受験人口は、平成4年度の約121万5,000人をピークに年々減少。今年度の受験人口は、約71万6,000人まで大幅に縮小。さらに予備校生は、平成4年度の13万2,000人から今年度は約2万1,000人。平成4年度の比較で受験人口は約41%減であるのに対し予備校生は約84%と激減しました。
今年度は最後のゆとり世代の入試で来年度からは新課程で学んだ現役との受験競争が勃発。浪人を嫌う安全志向が働きました。少子化問題は、今後大学にも影響を及ぼすと予測されます。

校舎激減で希望退職者は700人規模に
代々木ゼミナールでは,校舎縮小を受け40歳以上の講師、職員を対象に早期希望退職者を募集。最終的に700人規模を減らすと伝えられ、雇用の面でも大きな社会問題となりそうです。
ネットが普及しスマートフォンでいつでもどこでも授業が受けられるようになり、予備校の存在意義をどこに求めるのか各校頭を悩ませます。講義も小中学生向け、難関大学向け、社会人の資格取得向けなど独自色を打ち出す予備校も増え,異業種参入など教育産業再編も視野に入ります。

すでに自社不動産,校舎転用の実績
一方,代々木ゼミナールの校舎縮小に伴い不動産事業が注目されています。すでに校舎転用では、旧京都校別館がホテルカンラ京都に。本部校旧校舎跡地は商業施設の代々木ビレッジ。旧札幌校は貸会議室企業に貸出しています。また、平成28年竣工予定の名古屋本館はホテル名鉄インとの複合ビルになる予定です。
代々木ゼミナールの校舎は、駅から近く一等地にあり大半が所有不動産。予備校がビジネスになる時代に機敏に経営を拡大。利益は不動産に変え、予備校ビジネスの縮小と大胆な不動産事業転換は中小企業経営にも参考となりそうです。

[2014.9.8]

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 代々木ゼミ27校中20校を閉鎖、リストラ700人規模!予備校から不動産ビシネスへ大胆な転換は計算済み?

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.h-yagi.jp/mt5/mt-tb.cgi/1846

コメントする

事業再生

セントラル総合研究所
セントラル総研オフィシャル
返済猶予・リスケジュール
www.re-schedule.jp
八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
著書の紹介はこちらから。

2024年3月

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31