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韓国・仁川空港は用なし?羽田・国際ハブ空港化は発着枠拡大,24時間運営,ホテル併設が追い風

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発着枠拡大で羽田から欧州へ直行便就航
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羽田空港は昨年3月,国際線の年間発着枠を6万回から9万回に1.5倍増やし、これまでのアジア中距離のソウルや北京、上海など昼間の便に加え,ロンドンやパリ、ミュンヘンなど長距離の直行便が加わりました。これに伴い韓国の仁川空港を経由して欧州へ向かう日本の乗換え客は急減。アジアのハブ(拠点)空港といわれてきた仁川空港を経由せず羽田空港から直接欧州へ向かうことが可能です。
羽田空港からのアジア便の拡張され,ハノイやジャカルタなど新路線が就航したほか、シンガポールやバンコクも増便。羽田発着枠拡大はハブ空港化を現実化させました。

24時間運営,滑走路増設がハブ化を後押し
羽田空港など日本の空港は、これまで乗り継ぎの悪さが指摘されており、「羽田は国内線、成田は国際線」と空港を抱える地元への配慮から運用してきました。昨年3月以降は,発着枠の拡大や24時間運用、滑走路の増設など羽田空港のハブ拠点化としての整備は整いつつあります。
韓国の朝鮮日報日本語版は昨年9月,「仁川空港,日本出発の乗換え客が急減」と報じ,仁川国際空港公社も昨年4月〜8月だけで日本の乗換え客は10.9%減少したと発表しました。一方,国土交通省によると韓国への輸送客は、昨年6月単月で11.9%減と平成25年4月から前年割れが続いています。日韓関係の悪化もあり韓国を訪れる客は減り,羽田空港のハブ空港化で韓国離れが進む予測です。

中国も米国直行便を拡充、仁川経由は減少
一方,中国もこれまで国内線に重点をおいていた上海浦東国際空など中国国内の空港も,米国などの直行便を増やし仁川空港を経由せずに出かけられるようになりました。韓国にとっては、日本,中国とダブルパンチとなっています。
羽田ハブ空港化を後押しする要因として昨年9月に開業した国内初のトランジットホテル「ロイヤルパークホテル ザ 羽田」の開業が影響大。出国審査より先のエリア内に同ホテルは設置され,夜の便で羽田に到着した旅行客が入国審査をせずに宿泊し,翌日目的地へ向かうことが可能となりました。国際線から国際線への乗り継ぎが格段に便利になりました。

海外から羽田に集客,国内線の拡充で地方へ送客
羽田空港の発着枠拡大や24時間運営のメリットを最大限に生かすには今後、国際線に限らず羽田からのさらなる国内線の拡充も必要です。こうした動きは地方都市の活性化にも期待され、競争力のある羽田に海外から集客し,地方空港へ送客できるメリットがあります。
国際競争力のある大都市こそがその国の経済レベルを引上げることにも繋がります。平成32年の東京・五輪に向け,空港や空から都心へのアクセスの整備が進んでいます。


[2015.3.13]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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