シャープが社員に自社製品購入のノルマを設定。役員は20万円分、一般社員でも5万円分!
名目は「特別社員販売セール」
経営再建中で苦境にある「シャープ」が、全社員を対象に、自社製品の購入を呼び掛ける「シャープ製品愛用運動」を始めます。家電部門を担当する長谷川祥典専務執行役員名で、「厳しい難局を乗り切れるよう協力してほしい」と文書が出されました。こうした取り組みは、やはり経営危機に陥った「旧三洋電機」が2004~05年に実施していますが、異例です。
名目は「特別社員販売セール」で、来年1月29日まで実施します。対象は、液晶テレビのほか、エアコンや冷蔵庫など。セール専用のサイトから申し込み、購入額の2%分が奨励金として支払われます。取締役や執行役員は20万円、管理職は10万円、一般社員は5万円と、役職に応じて目標金額を設定します。
事実上のノルマで社内の危機感と一体感の共有は可能か
賛否が分かれる手法ですね。経営陣の姿勢を社内外に示す効果はある。経営再建が本気であることを世間に示しつつ、社内で危機感と一体感を共有するわけです。ただ、購入状況を会社側が把握できる形のため、目標金額は事実上の「ノルマ」であり、負担と思う社員も多いでしょう。国内単体で1万7436人の従業員(9月末現在)に、丁寧に説明できているのでしょうか。
シャープが発表した2015年9月中間連結決算は、営業利益が251億円の赤字(前年同期は292億円の黒字)。今年5月に公開した再建計画では100億円の黒字を目指しましたが、売上高の約3割を占める主力の液晶事業が相変わらず不振です。経費削減策として、すでに給与や賞与のカットも行っています。液晶パネル大手「ジャパンディスプレイ」は、同月決算で105億円の黒字を出しており、液晶だからだめ、というわけではないのですが。
[2015.12.5]
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: シャープが社員に自社製品購入のノルマを設定。役員は20万円分、一般社員でも5万円分!
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.h-yagi.jp/mt5/mt-tb.cgi/2355
コメントする