自動運転車の考察①:米フォード、2021年には完全自動運転車を量産開始。
ハンドルやアクセルのない「完全自動運転」。少し前まで、到底考えられなかった技術が、実現に向かっています。
米フォード・モーター(カリフォルニア州 マーク・フィールズCEO)は、2021(平成33)年までに、完全自動運転車の量産を始めると発表しました。関連技術企業への投資を拡大し、研究拠点の人員も倍増させます。世界的に開発競争が激化しそうな雲行きです。
完全自動運転はITやAIの技術の結晶
完全自動運転は、情報技術(IT)や人工知能(AI)など最先端技術の結晶です。その技術集積のために、フォードは、自動運転車で対向車や歩行者、建物などの状況や距離を立体的に認識するレーザー光センサーの大手、米ベロダイン(カリフォルニア州デビッド・ホールCEO)に7500万ドル(約75億円)を出資しました。
光センサーは屋根に搭載します。画像認識技術では先端を行く人工知能ベンチャー・サイプス(イスラエル)も買収しました。
自動運転車のインパクトはフォードがリードする
フォードはすでに2015(平成27)年1月、シリコンバレーの中心地、パロアルト市に研究拠点を設けています。現在、研究者や技術者は130人。この体制を、2017(平成29)年末までに、デザイナーや新規事業開発の担当者を含めた260人に倍増させます。
フィールズCEOは、「自動運転車のインパクトは、フォードが100年前に始めたベルトコンベヤーによる自動車の大量生産に匹敵する。この変化の一部は我々がリードする」と、力強く語ります。自動車大国の自負を感じますね。
まずはタクシー相乗り配車サービスから
完全自動運転車は、まず、無人タクシーなど相乗り(ライドシェア)の配車サービス向けに供給されます。米ウーバーテクノロジーズ(カリフォルニア州トラビス・カラニックCEO)など既存事業者に車両を供給するとみられますが、自社でサービスを手がける可能性もあるでしょう。
[2016.08.31]
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