オリンピックに向け、「民泊」事業が認定!ホテル不足の苦肉の策/予想されるトラブルにはどう対処!
マンションや空き家が「宿」に!
2020年東京五輪・パラリンピックに向け、政府は、一般の家を宿泊施設として活用する「民泊」を実現させます。手始めは、政府が地域限定で規制を緩和する国家戦略特区の対象地域の1つで、羽田空港が立地する、東京・大田区で。旅館業法が、多くの人が有料で一定期間宿泊する場合、ふさわしい設備を整えることを求めているため、区は年内にも条例を策定して対応します。マンションや空き家が「宿」になる。面白い規制緩和ですね。
東京五輪の開催に向けて、外国人観光客の宿泊施設の確保は大きな課題になっています。みずほ総合研究所が、訪日外国人の増加の流れや、2000年のシドニー五輪での状況などを分析したところ、東京五輪の2020年には、外国人観光客が2000万人に上るという予測が出ました。五輪開催前から、東京は外国人でごった返すかもしれません。ホテルの建設だけでは追いつきません。
大田区の宿泊施設の客室稼働率は9割!
国や大田区が乗り気なのは、外国人の宿泊に伴い、小売り、飲食、観光、お土産としての飲食品、化粧品など多くの産業に好影響が見込めるからです。しかし、大田区内の宿泊施設の客室稼働率は現在、9割を超えており、五輪時にパンク状態になることは必至。一石二鳥、一石三鳥を狙う打開策が、今回の民泊でした。政府は、大田区での事業が円滑に進めば、他地域への拡大も進むと期待しています。観光立国を目指すうえで、よいアイデアだと思います。
ただ、劣悪な宿泊施設の増加や、トラブルの防止策など、懸念材料もあります。区の条例案では、7日以上滞在する外国人を対象に民泊を認めつつ、区が立ち入り検査できる規定を設けます。せっかく来てくれたのに、「おもてなし文化」を味わわずじまいに出国させては申し訳ないし、日本のPRになりません。羽田空港跡地には、医療・航空関連の先端産業施設や、日本の食文化などの情報発信拠点もつくられます。大田区発の新しい観光文化が生まれることを期待します。
[2015.10.27]
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