米キャタピラー:2018年明石事業所に拠点計画!90社が協力し部品提供
製造拠点の集約化を進め、投資をせず、増産に
製造拠点の集約化を進め、投資をせず、増産に導く。誰もが望みながら、実現が難しい理想です。建設機械世界最大手、米キャタピラー(イリノイ州 ダグラス・オーバーヘルマンCEO)が目下、それに挑んでいます。平成30(2018)年に日本の拠点を明石事業所(兵庫県明石市)に集約する計画が進行中で、明石事業所では、最新技術も活用した製造体制の改革も始まりました。
日本ショベル誕生の地に事業所移転
明石事業所は、油圧ショベルの製造・開発のマザープラント。国産初の油圧ショベルを生産した「日本のショベル生誕の地」です。ここに、平成30(2018)年に閉鎖予定の相模事業所(相模原市)の機能を移転させます。明石事業所は、敷地面積が約24万平方メートル。一方、相模事業所は33万平方メートル。相模事業所が担ってきた業務の大幅な縮小が必要かと思いきや、米キャタピラーで油圧ショベル部門のトップ、ザック・コーク副社長は、「相模事業所で生産する部品は100%、今後も日本で作り続ける」と言い切ります。
約90企業が協力に意欲的に
そうなると、新たな生産体制の構築が必要です。自社だけでできるものではなく、多くの部品メーカーと一緒に取り組まなければならない。喜ばしいことに、約90社の協力企業も意欲的でした。米キャタピラー向けの油圧のポンプ部分の配管加工などを手掛ける水登社((株)水登社:兵庫県神戸市 平井良治社長)らが、さっそく部品を供給する企業間で、生産のスリム化などについての勉強会を始めました。
VRルームでデザイン、設計の検証を迅速化
本体の明石事業所では、仮想現実(VR)技術を用いた開発機能の改革も進みます。その象徴が、組み立て工場の横に設けた「VRルーム」。3次元CAD(コンピューターによる設計)で描かれた架空の建機で、デザインや設計の検証を迅速化する最先端の試み。事業所と協力企業が協力しながら、最善に向けて動いています。
●関連記事:「トヨタ・日産全工場操業再開!/セントラル自動車被災地・宮城工場に機能集約「東北の希望」に」[2011.4.25配信]
[2017.7.6]
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