自転車:省エネ/機械式立体駐輪場、2016年自転車活用促進法成立
2016年12月の自転車活用推進法案を受けて
環境に優しく、健康にも良い。近年、そんな自転車の魅力が再認識されており、それに伴い、景観にも配慮した機械式の立体駐輪場建設が活況を呈しています。平成28(2016)年12月、自転車の活用を推進する自転車活用推進法案が成立し、自転車専用道路の整備やシェアサイクルの拡大も追い風になりそう。特に、駐輪スペースの確保が難しい都市部で注目されています。
増える、屋上、ビル中の駐輪場
業界のトップを走るのは、JFEエンジニアリング(JFEエンジニアリング(株):東京都千代田区 狩野久宣社長)。「サイクルツリー」と名付けた、円筒型の立体駐輪場を考案しました。自転車を収納した部分が、木の枝に見えることからの命名です。同社の産業機械本部サイクルツリーグループの金内常和グループマネジャーは、「最近は、ビルの屋上やビルの中に組み込むなど、さまざまな場所に設置する事例が増えている」と言います。駐輪場は地下というのは、過去の話です。
手続き後45秒で地上40mへ
大阪府枚方市にある商業施設「枚方T-SITE」では、ビルの屋上に駐輪場を設けました。利用者が1階で入庫手続き行うと、地上40mにある屋上まで、わずか45秒で運びあげます。昇降機、受け渡し機、格納機の3つが巧みに連携する技術を駆使し、高速収容を可能にしました。
自転車にやさしく消費電力も抑える
感心するのは、この高速収容と省エネを両立させた点です。サイクルツリーでは、ゴム製のホールド装置で自転車の車輪をつかんで運びます。車輪の幅が違っても同じ力でつかめるため、自転車を破損させる心配がありません。そして、この方法は、駐輪場では一般的だった自転車を荷台に載せて運ぶ方法に比べ、消費電力を大幅に抑えるのです。同社の試算では、地上設置の250台収容の円筒型の駐輪場で、自転車1台当たり約130円と、従来の半分から10分の1程度にコストを削減しました。アイデアが街の景観や機能さえ変えていきます。
●関連記事:「「家計にも、環境にも、健康にもいい」自転車販売過去最高!/ブームの弊害:事故増加、「歩道走行禁止」取り締まり強化」[2011.10.24配信]
[2017.3.16]
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 自転車:省エネ/機械式立体駐輪場、2016年自転車活用促進法成立
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.h-yagi.jp/mt5/mt-tb.cgi/2827
コメントする