春闘:中小企業のベースアップ、大手を上回る/人手不足関連倒産:昨年300件
中小企業のベースアップ、大手を上回る
2016年春季の労使交渉で、製造業の労働組合でつくる「金属労協」が、驚くべき発表をしました。ベア(賃金を一律に引き上げるベースアップ)に相当する賃金改善の月額平均で、「中小企業」が初めて「大手企業」を上回ったというのです。経営環境が厳しいなか、人手不足に対する危機感は労使ともに共通しており、"歴史的"な賃上げにつながりました。
大手と中手の逆転は、調査開始以降、初めて
金属労協によると、組合員299人以下の労組で、ベア平均額は1281円、300~999人で1128円、1千人以上で1122円でした。組合員数1000人以上の大手労組は、ベア平均が1100円程度。上げ幅は大手、中小とも縮小しましたが、規模の小さい労組ほど金額が大きくなる新しい傾向が鮮明に出ています。大手と中手の逆転は、1995年に調査を始めて以降、初めてです。
金属労協によると、組合員299人以下の労組で、ベア平均額は1281円、300~999人で1128円、1千人以上で1122円でした。組合員数1000人以上の大手労組は、ベア平均が1100円程度。上げ幅は大手、中小とも縮小しましたが、規模の小さい労組ほど金額が大きくなる新しい傾向が鮮明に出ています。大手と中手の逆転は、1995年に調査を始めて以降、初めてです。
人手不足関連倒産は平成27年で300件
大手・中小を問わず労働人口は減少し、物価は上昇せず、経済成長率はマイナスで、今後の受注も先行きも不透明です。それでも中小企業が好条件のベアを目指すのは、求人難による人手不足が倒産を招きかねないほどの危機だから。
東京商工リサーチの調査でも、「人手不足関連倒産」は2015年で300件を超え、前年比約6%増加しました。求人難と従業員退職が理由の倒産は39件で3割増でした。中小メーカーの労組が多く加盟するものづくり産業労働組合(JAM)の宮本礼一会長は、記者会見で、「人材確保が深刻化している」と強調しています。
東京商工リサーチの調査でも、「人手不足関連倒産」は2015年で300件を超え、前年比約6%増加しました。求人難と従業員退職が理由の倒産は39件で3割増でした。中小メーカーの労組が多く加盟するものづくり産業労働組合(JAM)の宮本礼一会長は、記者会見で、「人材確保が深刻化している」と強調しています。
[2016.4.20]
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