2016年春闘妥結:小幅ベア、苦しい経営環境下での1500円水準は評価!
日産だけが満額回答
国会の場で、財界との会議の場で、安倍晋三首相は大手企業に「賃上げ」を求め続けてきました。政権主導で賃上げを進める「官製春闘」との言葉も、社会に定着しました。さて、このほど妥結した2016年の春闘ですが、首相のかけ声にもかかわらず、過去2年に比べれば小幅なベースアップにとどまり、精彩を欠きました。企業経営者の慎重さが際立ちました。
トヨタが3000円が1500円/ホンダは3000円で、1100円
分かりやすい結果なので、2つの業界で見てみましょう。自動車では、トヨタが3000円を要求し、回答が1500円。ホンダは3000円で、1100円。マツダは3000円で、1200円。三菱自動車は3000円で、1100円。スズキは3000円で、1200円。タイハツは3000円で、1500円。富士重工業は3000円で、1300円。唯一、日産だけが、3000円の要求に対し3000円の満額回答でした。電機は、日立が3000円要求し、1500円。パナソニックが3000円で、1500円。三菱電機が3000円で1500円。不正経理問題以降、大揺れの東芝は要求を出しませんでした。
分かりやすい結果なので、2つの業界で見てみましょう。自動車では、トヨタが3000円を要求し、回答が1500円。ホンダは3000円で、1100円。マツダは3000円で、1200円。三菱自動車は3000円で、1100円。スズキは3000円で、1200円。タイハツは3000円で、1500円。富士重工業は3000円で、1300円。唯一、日産だけが、3000円の要求に対し3000円の満額回答でした。電機は、日立が3000円要求し、1500円。パナソニックが3000円で、1500円。三菱電機が3000円で1500円。不正経理問題以降、大揺れの東芝は要求を出しませんでした。
苦しいなかにも日本の「底力」は感じられる
自動車の雄・トヨタ自動車も、電機の雄・日立製作所も、「半減」です。労働者の立場もわかりますが、経営者もさすがに厳しいのでしょう。中国を中心とする新興国経済の減速が深刻。それも一因となり、円高・株安が止まりません。世界経済の不透明感は昨年までとケタ違い。経営環境は様変わりしたのです。妥結が速かったのも、労使がそれを理解したためでしょう。
1500円水準は評価!
見方を変えれば、この環境下で、各社が1500円を中心にした水準を引き出せたことは、一定の評価に値します。政権への"裏切り"にもならずに済むギリギリの線を、なんとかクリアしているからです。まだまだ、日本には「底力」がありそうです。
[2016.3.23]
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