NISAを使った投資額が主要証券会社10社分で1兆円超え! 今年上半期に投資した個人投資家は前年から53万人増でNISA定着の気配。
個人投資家の投資が定着、1兆超え
NISA(ニーサ)という言葉は、みなさんご存じだと思います。2014年1月からスタートした「少額投資非課税制度」(英語名:Nippon Individual Savings Account)のことです。
このNISAを使った個人投資家の投資が定着し、2015年1月から6月に購入された株式や投資信託の合計額が、主要証券会社10社分だけで、1兆円を超えました。前年同期より4割も増えています。
NISAの口座数は前年6月から約80万増
制度について、少し説明します。
年間100万円の投資額を上限に、個人投資家が株式や投資信託から得た売買益や配当金について、20.315%の税金が非課税となります。100万円で購入した銘柄が、1.5倍の150万円に値上がりしたとしましょう。通常なら、利益の50万円から税金分の101,575円が引かれるため、手元に残るのは398,425円となります。しかし、NISAの口座を使った取引なら、50万円がそのまま手元に残るのです。
非課税の期間は最長で5年間。専用口座の開設が必要ですが、国内在住の20歳以上なら1人1口座に限り、誰でも利用できます。2023年までに開設された口座が対象です。
NISAの6月末時点の口座数は444万と、前年同期から約80万も増えました。口座を開設した人の52%、計231万人が実際に投資をしています。今年上半期に投資をした個人投資家は157万にのぼり、昨年よりも53万人増でした。金融庁は、NISAを使った個人投資家は、昨年1年で約3459億円の利益を得たと推計しています。成功体験を得た個人が、株式相場の上昇などを追い風に、投資に積極的なのでしょう。
「上限100万円」をいかにうまく使うか
NISAは資産運用を応援する制度ですが、投資は当然ながら、儲かるケースばかりではありません。要は、100万円という枠をいかにうまく使うか。1つの銘柄に集中投資してしまうと、株価が下落した際の損失が膨らむため、投資金額の低い銘柄に分散投資することも1つの方法です。リスクについては、NISAを扱う証券会社や銀行で、納得いくまで説明を受けてください。
[2015.7.28]
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