医療ツーリズム:インバウンド2000万人達成後の"切り札"!
訪日外国人の足を医療分野でも吸収
政府の成長戦略の1つが「医療イノベーション」。その関連で、韓国やタイなどアジア諸国に押され気味の「医療ツーリズム」を、政府は「訪日外国人客数2000万人の達成後の強化策」と位置づけました。訪日外国人客の足を、最先端技術を提供する医療分野でも吸収します。
医療ツーリズムとは、海外旅行と同じように、外国で、満足のいく医療サービスの提供を受けること。「医療観光」とも呼ばれます。整形手術、最先端機器での健康診断、臓器移植などさまざまな分野で行われ、韓国、タイ、シンガポール、マレーシアなどに、主に途上国の富裕層が渡航しています。韓国やタイは、医療ツーリズムを外貨獲得の重要手段とし、政策の柱の1つにするほど。タイでは、富裕外国人のかかる大病院に庶民がかかることはありません。
切り札的な"売り"の重要度が上がる!
医療技術の高さでは屈指の日本で、これまで進んでこなかったのは、言葉やサポートを含めた受け入れ態勢が整わなかったため。2015年の訪日外国人客数(推計値)が前年比47%増の1973万人と過去最高を記録するなど、"追い風"が吹くなか、いよいよ「医療分野でも」ということ。いや、中国経済の減速をみれば、今後の観光客の伸びも楽観視はできない。訪日客拡大を喚起するため、かけがえのない「売り物」として重要度が増したというわけでしょう。
政府の意向を受けて医療産業の海外展開を担う一般社団法人「メディカル・エクセレンス・ジャパン(MEJ)」が、外国人受診者向けに受け入れ体制と質を認証した医療機関のリストをつくり、海外に発信します。産業競争力会議でも、検討項目の1つとして取り上げていきます。
[2016.2.16]
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