AKB総選挙にNHKも速報扱い、経済効果は200億円?!収穫は若者の公職選挙への関心
ロンドン五輪よりAKBのメンバー選択
人気アイドルグループのAKB48の次の曲を歌うメンバーをファン投票で決める「第4回選抜総選挙」が6月6日行われ、論議を呼んでいます。開票の模様は、午後7時から約2時間、フジテレビが生放送。ビデオリサーチの平均視聴率の調査では、関東の平均視聴率は18.7%。関西でも17.9%と高視聴率。午後8時59分にはトップ当選者が発表され、名古屋地区で最高視聴率32.4%を記録しました。
一方、TBS系列では、ロンドン五輪を目指す男子バレーボールの最終予選をを放映。日本対中国の平均視聴率は、一番高かった名古屋地区でも14.2%とAKB48に惨敗。オリンピックよりAKB48のメンバー選択が国民の関心の高さを示しました。
選挙は組織票を公認:ひいきのメンバー見るには何枚もCD買い
AKB48選抜総選挙の投票は、政治家を選ぶ選挙と異なり選挙権を購入することから始まります。投票権が封入されたシングルCDを購入し、封入されたシリアルナンバーをPCやスマホなどネットを通じて入力し、ひいきとなるメンバーに投票が行われます。CD1枚で1回の投票権が与えられ、CDを100枚購入すれば100回分の投票権が与えられます。当然、ファンはひいきにしているメンバーに次の曲を歌ってもらいたい、テレビで見たいと心理が働き、CDを複数枚購入するファンも多いようです。
ファン心理をついた商法には、批判的な意見も多くあり、複数枚購入してもCDを聞くのは1枚あれば十分で、余ったCDは破棄されてしまうのか懸念もあります。昔から日本人は「おまけ」という販売促進に弱く、お菓子に入ったカードなどを目当てに、食べきれないお菓子を買うなど社会問題にもなりました。
新曲発売13日目で売上30億円
一方、AKB48選抜総選挙による経済効果は200億円というメディアの報道も多くあります。5月に新曲のCDが発売され、13日目の6月4日時点で174万5,399枚と。発売元のキングレコードは市場へ210万枚を出荷。平成15年にSMAPの大ヒット以来のダブルミリオンヒットが確定的となりました。
CDの売上だけでも約30億円が想定され、ゴールデンタイムでの放映権や広告収入、関連商品など含めれば直接的に100億円が見込め、最終的な経済効果は直接的費用の2倍と言われる200億円の経済効果となります。音楽産業の新たな商法は、米アップル社のアルバムから曲ごとのバラ売りに続き、CD購入総選挙という手法に、公的放送局のNHKまでもがニュースで扱うなど社会現象まで引き起こしました。
若者の8割:公職選挙、ネットなら投票
この選挙を第三者機関として公正に支援したのはバイドビッツで「シリアルナンバー投票システム」を採用し、大規模アクセスの耐久性と不正投票の防止をサポートしました。同社は前回選挙から投票システムを支援し、前回よりも大規模となった今回の選挙投票でも安定した稼働を示しました。
同社がネットで行った調査によると、普段は公共施設に投票に行かない公職選挙でもネットで投票できるのなら若者の8割以上が投票すると回答しています。AKB48選抜総選挙によってより国民の意見を反映させるネットを利用したツールとして、公職選挙にも採用される可能性を高めたことが、今回の一番の収穫ではないでしょうか。
[2012.6.12]
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