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生活保護「医療扶助」に公費1.5兆円:厚労省抜本改革「電子レセプト」導入でも削減わずか18億

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生活保護受給者:4ケ月連続過去最多を更新
厚労省は1月19日、全国の生活保護受給者が昨年10月末時点で207万1,924人と過去最多を更新と発表しました。最多記録は、昨年7月に60年ぶりに更新してから4ケ月連続。受給世帯数でも150万2,320世帯と過去最多となっています。
生活保護費は、生活を営む上で必要な各種費用に対応して支給され、食費や光熱費など日常生活に必要な「生活扶助」がおよそ188万人。家賃が補助される「住宅扶助」が174万人。医療サービスの「医療扶助」が166万人が受給となっています。生活保護に受給分類があることもあまり知られていません。

生活保護支給費全体の47%が「医療扶助」
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厚生労働省によると平成22年度に支給された生活保護費は、3兆3,000億円に達し支給額でも過去最多を更新。平成24年度当初予算案では、約3兆7,000億円となる見通しで、自立・就労支援の強化や「医療扶助」削減など抜本的改革をすすめるとしています。
平成22年度の生活保護費支給の内訳は、受給者の医療費を全額公費で負担する「医療扶助」が1兆5,700億円で全体の47.2%を占め、「生活扶助」が1兆1,600億円の34.7%、「住宅扶助」が5,000億円、15%と続きます。

電子レセプト活用:不必要な医療サービスや不正請求を抑制?
厚労省では、生活保護受給者の医療費抑制を図るため、電子化されたレセプト(診療報酬明細書)を使用し、「電子レセプト活用マニュアル」を作成。1月16日、各自治体へ配布し同マニュアルの利用を促しました。各自治体では、レセプトの把握で受診回数が極端に多い受給者や向精神薬などの重複処方を抑制し医療費削減を目指すとしています。
平成24年度の「医療扶助」予算案は、1兆7,077億円にのぼり、厚生労働省ではマニュアルの活用で年間18億円の抑制効果を見込んでいます。同省保護課では、「不必要な医療提供や不正は許されず、適正化につなげたい」とするものの、運用改善だけでは抜本的改革はできないと窓口の自治体からは現実的な指摘も上がっています。

ネットで向精神薬密売、不正も発覚
生活保護受給者の約4割が高齢者であることから、適正な「医療扶助」は欠かせない一方で、ネットでは複数の医療機関から向精神薬などを大量に入手し密売、摘発されるなど不正行為も多く報道されました。
生活保護受給者が200万人を超え、増え続けるなか生活保護費を負担する厚生労働省と各自治体では、生活保護改革に向けた協議がはじめられています。真に困窮している受給者や稼働可能層などの見極め、過剰医療サービスなど適正、抜本的改革がすすめられています。


[2012.1.23]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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