訪日外国人客数、1〜4月で過去最速1,000万人突破!消費も日本全国に拡散
訪日客増加を牽引する中国、韓国は減少
日本政府観光局は5月21日、1月〜4月の訪日外国人客数が前年同期から4.4%増加し1,098万500人だった事を発表しました。
4月19日には1,000万人に到達し前年より6日早い過去最速で、昨年に続き通年でも3,000万人を超えるペースです。
増加を牽引したのは中国で、同10.2%増の289万5,400人と訪日客全体の3割弱を占めた一方、中国に並ぶシェアを持っていた韓国は同4.2%減の264万7,400人と対照的な結果となりました。
4月は、日本の大型連休と重なり日本人旅行者も増加しており、宿泊料金も割高になったことが訪日客にも響きました。
訪日客の6割がリピーター、全国各地へ
国土交通省観光庁が平成30年に行った調査によると、訪日外国人客のうち61.4%がリピーターだったことが判明し、日本の有名観光地より、日本の古き良き文化や、風情の残る地方エリアが好まれ始めています。
在日外国人向け情報サイト「GaijinPot.com」の2019年「外国人が訪れるべき日本の観光地ランキング」によると、第1位は鳥取県でした。
その理由として、鳥取砂丘はあるものの、海外でも人気の「ゲゲゲの鬼太郎」や「名探偵コナン」の作者の故郷であり、外国人アニメマニアからは「アニメの聖地」と有名で、今後の地域活性化の鍵を握っていると言えるでしょう。
東都・大阪・京都除く観光消費、44道県で東京単独を抜く
観光庁がまとめている、訪日外国人客の日本での消費額では、都道府県別で分析したところ平成30年に代表的観光地の東京や大阪、京都を除く44道県で消費額は、平成27年比で39%増加し約1兆8,000億円と東京都の単独消費額を上回りました。
東京都での消費額は単独ではずば抜けているものの、東京以外の地域での消費額が増加傾向にあり、東京・大阪・京都にこだわらず、地方を何県も結ぶような周遊ルートの開発が地方活性化に繋がると考えられます。
中部国際空港から石川・能登半島までの周遊「昇竜道」9県は、3,240億円と3年で41%増加したのも成功例です。
国交相、訪日客を効果的に日本全国へ拡散、訪日客流動データを公開
今年は9月にラグビーワールドカップや来年の東京オリンピック・パラリンピックとさらなる訪日外国人客が増加する予測で、観光施策の立案や旅行商品などの企画に旅客流動データがが欠かせません。
国土交通省では、訪問地や国籍、目的、利用交通機関などの各種データ分析や周遊に関する分析をFF-Data(Flow of Foreigners-Data:訪日外国人流動データ)を新たに作成し、公開しました。
訪日外国人客のうち移動や交通機関などを分析することで、効果的な観光戦略を立案する際に、対象となる市場や連携先などの検討に役立ち、訪日外国人客の誘致、消費につなげたい考えです。
▼国土交通省:FF-Data
●関連記事:「訪日外国人客3,000万人突破!日本での消費に期待もマナー、モラル、治安も懸念」[2018.12.25配信]
[2019.6.4]
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