世界最大の金融国際会議「Sibos」日本で初開催!経済効果は100億円、大阪の知名度もアップ?
金融ビジネス拡大に向けた国際会議、参加者6,000人超え
金融業界の世界最大の国際会議「Sibos(サイボス)」が10月29日からインテックス大阪で開かれました。世界212ケ国、1万人以上が加盟している国際団体「SWIFT(Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication:スイフト)」が主催。世界の金融関係約200社、6,000人を超える実務者が参加しました。
今年35回目を迎えた会議は、日本での開催は初となり大阪でも久しぶりの国際会議となりました。国内メガバンクなどは、世界から集まった有力銀行と安定的な収益が期待できる決済業務や、金融規制などビシネス拡大に向け活発な商談が行われました。
経済の中心、欧米からアジアへ、新たな金融規制も
欧米では金融規制が強化され、アジアへの影響も懸念されるなか三井住友銀行の国部頭取は「国際的な規制の枠組みが変わり、決済業務の重要性が再認識されている」と訴えます。
企業は、成長が見込めるアジアへ進出が進み、経済の中心は欧米からアジアへシフト。海外への送金や資金の管理などの決済業務は今後も拡大が見込まれます。融資期間が長い交通やエネルギーなど海外インフラ向けなど、今後は地域の実態にあった規制も必要となります。
御堂筋に「Sibos」バナーで認知度向上の効果は?
会議が行われる大阪市は、国際会議都市としての存在感を世界へアピールする絶好の機会。国際会議は、会場設営やセキュリティなど準備段階から経済へ恩恵をもたらします。宿泊施設や観光業などの経済効果は、約100億円規模と見込まれ、世界へ向け大阪の認知度の高まりも期待されます。
会議開催前より御堂筋には、「Sibos」のバナーが掲げられましたが、道行く人々のどれくらいが「Sibos」を理解するか疑問も残ります。自動車や家電、ITなど華々しい展示会と異なり、金融業界の会議、展示会はメディアの扱いも小さく、業界内会議にとどまる感もあります。
新興国市場のビジネス戦略議論の場に、中国またキャンセル
大阪府では、平成32年には国際会議を2年前の2倍、300件に増やす計画です。大阪府・市、財界は、平成20年から一体となり「Sibos」誘致を進め、メガバンクのトップセールスも後押しとなり誘致が決まりました。国際コンベンションの誘致で経済活性化を目指したいところですが、今一歩地元では盛り上がりに欠ける面も見せました。
観光庁では、外国人の訪日や経済活性化、地域国際化など効果を発揮する国際コンベンション誘致を推進。今後は官民連携し、リーダーシップを発揮しメディアをフル活用したプロモーションも必要でしょう。新興国市場でのビジネス戦略も議論される会議でありながら、中国の金融機関すべてが出展をキャンセルしたことが唯一印象に残った会議でした。
[2012.11.3]
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