日銀買入れ後押し、東証REIT指数1,000ポイント超え!リタイア後の資産運用に知名度向上
世界的金融緩和、オフィス空室率改善が追い風
JーREIT(不動産投資信託)の値動きを示す東証REIT指数は9月25日、取引時間中としては約5ケ月半ぶりに1,000ポイントを上回りました。JーREIT市場は、東京都心のオフィス空室率の低下や世界的な金融緩和の流れを背景に投資が活発化。JーREIT銘柄の平均的な配当利回りも5%を超えるなど追い風となって投資家の注目を集めます。
日銀は、今年4月の金融政策決定会合で追加の金融緩和策に、JーREIT買入れ予定枠を100億円追加し、総額で1,200億円に増額。買入れ期限も今年末から来年6月末まで延長。日銀のJーREIT買入れは、失われた投資家の信頼を集めています。
金融機関でも8月の買入れ42億円
東京証券取引所の8月のJーREIT投資部門別売買動向によると、最も多く買入れたのは投資信託経由の投資資金80億円で、次いで金融機関が42億円と先月同様の流れです。9月19日には国土交通省が平成24年基準地価を発表。全国的に地下の下落率は縮小するなど不動産市場は明るい兆しが見え、JーREIT市場にも追い風となっています。
JーREIT指数が1,000ポイントを超え、上昇傾向を維持すれば地価下落は抑えられ、低成長とデフレ状態にある日本経済にとって成長への大きな下支えにもなり得ます。
JーREIT:キャピタルゲインよりインカムゲイン重視
JーREITは、投資口を売り利益を得るキャピタルゲインよりも、安定的な分配金を得るインカムゲインを重視される商品。分配型には国債など債権が候補に挙げられますが利回りは低く、外国債券も為替リスクがあります。JーREITは複数の国内不動産に投資するため信用リスクも抑えられ、為替リスクもありません。
配当利回りの高いJーREITは、TOPIX配当利回りの約2.5%や、10年国債利回りの0.8%を大きく上回ります。新たにリスク資産での運用を検討する基金や組合なども出てきています。
リタイヤ後の資産運用にJーREITの存在価値あり
団塊の世代の退職、引退も始まり本格的な少子高齢化時代となり、退職金などの運用に投資ニーズの高まりも予測されます。日銀のゼロ金利政策により史上最低金利が続くなか、国債や定期預金など安全資産からの収入はほぼ期待できません。インカムゲインを重視したリタイア後の資産運用にJーREITの存在価値は大きくあります。
金融機関や証券会社では、数多い投資信託の運用セミナーが行われています。JーREITの知名度向上や取引の透明性を確保し、J信頼を高め、投資家への配当確保とともに不動産市場成長の牽引が期待されます。
●関連記事:ゼロ金利政策下支え、活発なREIT取引きで不動産復調!海外の不動産も解禁間近か?[2012.7.24配信]
[2012.9.29]
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